Android開発のためのKotlin入門 第4回「エミュレータの作成」

ここまでの記事はこちら
Android Studio にはエミュレータというものが用意されていて、Android スマートフォンを持っていなくてもアプリのテストができるようになっています。
エミュレータを使えば、このようにパソコン上で Android スマホを操作できるようになります。

アプリをリリースするときは実物のスマートフォン(実機と言います)でテストするのが一番ですが、Android スマートフォンは OS や画面サイズがとても細かく分かれています。
全ての実機を揃えてテストするのは難しいので、エミュレータを使って色々な機種や OS でアプリの動作確認ができるようになっています。
今回はこのエミュレータを用意していきましょう。
エミュレーターを作成する
Device Manager を開く
エミュレータの管理は Device Manager(デバイス・マネジャー) を使います。
Device Manager では、エミュレータの「作成・起動・編集・初期化・削除」などを行うことができます。
Android Studio の右上あたりにあるスマートフォンのアイコンか、一番右側にあるタブから Device Manager を開きます。

メニューバーの Tools → Device Manager からも開くことができます。

Create device ボタンを押します。

デバイスを選ぶ
左側の Category(カテゴリ)が Phone になっていることを確認して、デバイス(機種)を選びます。
「Play Store」にマークが入っているものは Google Play Store がインストールされているエミュレータです。
ここでは Nexus 4 を選択して「Next」を押します。(あとから追加・変更できます。)

システムイメージの選択
次にシステムイメージ(画像)をダウンロードします。
たくさん種類が用意されていますが、Recommended(推奨)タブ内から選ぶことで、高速で安定したエミュレータを用意することができます。
今回は API 32 の横にある「Download」を押してください。

ダウンロードが終わったら「Finish」を押します。

今ダウンロードした API 32 を選択して「Next」を押します。

エミュレータの設定

AVD Name
このエミュレータの名前を決めることができます。
Startup Orientation
エミュレータ起動時の画面の向きを指定できます。
Device Frame
Device Frame(デバイスフレーム)はエミュレータにスマートフォンの枠を付けるかどうかです。
Enable Device Frame にチェックを入れるとフレームあり、チェックを外すとフレームなしです。どちらを選んでも良いですが、個人的には画面がスッキリとしている「フレームなし」がオススメです。
設定が終わったら「Finish」を押します。

エミュレータが作成されると Device Manager に表示されます。

エミュレータを起動する
「▶︎」ボタンを押してエミュレータを起動してみてください。

最初は少し時間が掛かると思いますが、起動されると Device Manager の下にエミュレータが表示されます。

エミュレータが動かないなど、Android Studio でエラーや不具合があった場合は、まず Android Studio の再起動をお試しください。再起動だけで解決できることがよくあります。
エミュレータでアプリを実行する
次はアプリをエミュレータ上で起動してみましょう。
ツールバーに先ほどインストールしたエミュレータが表示されていることを確認して、となりにある「▶︎」ボタンを押してください。

アプリの実行は、メニューバーの Run → Run ‘app’ からも行うことができます。

エミュレータ画面が小さくて見にくいので、Device Manager は閉じてしまいましょう。

エミュレータ画面に「Hello World!」というメッセージが表示されていれば成功です!

エミュレータでの確認が終わったら、忘れずに Stop ‘app’ ボタンを押して停止させましょう。

エミュレータを終了する
エミュレータを閉じるときは「×」を押してタブを閉じるだけです。

「次回の起動のために現在のエミュレータの状態を保存しますか?」というメッセージが表示されます。
どちらでも良いですが「Yes」にすると保存に時間がかかるので「No」がオススメです。

エミュレータを別ウィンドウに表示する
現在は Android Studio 画面内でエミュレータが起動される設定になっていますが、デスクトップに表示することもできます。
設定方法はこちら:エミュレータを別ウィンドウで起動する方法

次に行うこと
エミュレータでアプリを実行できるようになりましたが、コードを書き始める前にもうワンステップです。
次回は Android Studio の使い方と Activity について紹介していきます。