Android開発のためのKotlin入門 第2回「プロジェクトの作成」

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前回 Android Studio のインストールを完了して、メニュー画面が表示されるようになりました。

これがAndroid Studioのスタート画面です。
ここでは
- 新しいプロジェクトの作成
- 既に作成したプロジェクトを開く
- プロジェクトのインポート
などを行うことができます。
今回は新しいプロジェクトの作成を行います。
Android Studio では「プロジェクト」としてアプリを開発していきます。
このプロジェクトの中に、アプリに必要なコード・画像・アイコンなど全てのファイルが含まれます。
1つのプロジェクトで1つのアプリを作るというイメージです。
まずは練習用のコードを書くために、新しいプロジェクトを作成していきましょう。
プロジェクトを作成する
「New Project」をクリックします。

Activity の選択
ここではアプリのレイアウトを選択することができます。
今回は Empty Activity を選択して「Next」を押します。

Empty は「空っぽ」という意味で、Empty Activity(エンプティーアクティビティ)はナビゲーションやマップなどが入っていない空っぽのアクティビティを意味しています。
プロジェクト情報の入力
次にプロジェクトの名前・保存先などを入力していきます。

①アプリ名
アプリの名前を入力します。今回は Sample としました。
②パッケージ名
ここで指定したパッケージ名は、アプリを Play ストアに公開した時に使われる applicationId(アプリケーションID)にも使われます。
https://play.google.com/store/apps/details?id=パッケージ名
同じ ID のアプリを公開することはできないので、他の人と重複しないパッケージ名にする必要があります。そのためドメインを取得してパッケージ名に使用するのが一般的です。
今回はテスト用のプロジェクトです。アプリのリリースは行わないので com.example.sample としておきましょう。
ウェブサイトの「住所」と言われるものです。このサイトのURLを例に見てみると https://codeforfun.jp/android/ の codeforfun.jp の部分がドメインです。
③保存先
このプロジェクトの保存場所を指定します。AndroidStudioProjects フォルダに保存しておけば問題ありません。
④言語
Java と Kotlin のどちらの言語を使うかを選択します。ここでは Kotlin を選択してください。
⑤ミニマムSDK
SDK とは Software Development Kit(ソフトウェア・デベロップメント・キット)の略で、アプリの開発キットのようなものを意味します。どの SDK を設定するかによって、どこまで古い機種に対応させるかを決めます。
このプロジェクトでは API 16にしたので 100 %の機種に対応できることになります。

今回はシンプルなアプリなので低い API でも問題ありませんが、アプリに実装したい機能がどの API なら実現できるかを考える必要があります。例えば AdMob 広告を実装する場合は、API 19 以上を使用することが求められています。(2022年10月時点)
「Help me choose」を押すと現在のシェアを確認することもできるので、参考にしてみて下さい。

⑥ Use legacy android.support libraries
先ほどミニマム SDK を API 16 に設定しましたが、2022年10月現在の最新版は API 33 です。
16 から 33 まで、どの API の機種でもアプリが動くように Android 開発ではライブラリというものを使います。
ライブラリには古いバージョンと新しいバージョンがあって、このチェックボックスにチェックを入れると古いバージョンのライブラリでプロジェクトが作成されます。
現在は新しいライブラリである AndroidX を使うことが推奨されているので、ここはチェックを入れません。
全て入力できたら「Finish」を押してください。プロジェクトの作成が始まります。

完了
プロジェクトが作成されるとこのような画面が表示されます。

画面右側には Android Studio Chipmunk | 2021.2.1 で新しく追加された機能の紹介が表示されています。
この表示を閉じるには「Assistant」というタブをクリックします。

次に行うこと
このままでも Android Studio を使うことはできますが、設定しておくと便利な機能があります。
次回はいくつか初期設定をしておきましょう。