4択クイズアプリ(Kotlin)

【Android Studio】Kotlinでつくるクイズアプリ講座 第2回「クイズ画面の作成」

Sara

Android Studio Ladybug | 2024.2.1 に対応しました(2024年11月)

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今回はクイズ画面を作成していきます。

クイズ画面に必要なのは、この3つです。

  1. クイズ番号
  2. 問題文
  3. 解答ボタンを4つ

【完成イメージ】

1. クイズ番号
クイズ番号は「Q1」「第1問」という表示です。

2. 問題文
今回は県庁所在地クイズを作るので、問題文には「北海道、東京都」などの都道府県名を表示します。

3. 解答ボタン
4択クイズなので解答ボタンを4つ用意します。

例えば問題文が「北海道」のときは、解答ボタンに「札幌市」「仙台市」「金沢市」「奈良市」と表示します。

それでは activity_main.xml を開いてクイズ画面を作成していきましょう!

クイズ画面の作成

1. Code? Split? Design?

activity_main.xml を開くと、右上に3つのアイコンが並んでいます。

Android アプリ開発ではレイアウトを XML で書いていくのですが、このとき Code / Split / Design の3つの作成方法を選ぶことができます。

① Code(コード)

Code では自分で XML を書いていきます。
スッキリとした XML コードを書けることがメリットですが、慣れるまで少し手間がかかることがデメリットです。

② Split(スプリット)

Split では Code 画面とプレビュー画面が分割で表示されます。
左側に XML を書きながら、右側でレイアウトのプレビューを確認することができます。

③ Design(デザイン)

Design ではドラッグ&ドロップでボタンやテキストなどのビュー要素を置いていきます。ビュー要素を置くと自動的に activity_main.xml に XML コードが追加される仕組みです。

簡単に画面が作れるのがメリットですが、XML がゴチャゴチャするするのがデメリットです。

どれを使うか?

どれを使っても良いですが、慣れるまではコードがスッキリとする② Split がオススメです。

初めての方にもわかりやすいと思うので、今回は② Split でレイアウトを作っていきましょう。

プレビュー表示の設定

Split 画面を開くと、以下のようにプレビューが表示されているかもしれません。

この状態だと画面が見にくいので、いくつか設定を変更します。 

プレビュー画面内のメニュー左上にある「青い正方形が重なったようなアイコン」をクリックして Design を選択します。

すぐ下にある「目のようなアイコン」をクリックして、Show System UI を選択します。

右下のボタンから拡大・縮小もできます。

2. レイアウトについて

activity_main.xml の2行目に

<androidx.constraintlayout.widget.ConstraintLayout

と書いてあります。

これは「ConstraintLayout(コンストレイント レイアウト)を使用します」という意味です。

アプリ画面にはテキスト・ボタン・画像などのビューを置いていきますが、このビューをどのように配置するのかを決めるのが「レイアウト」です。

Constraint は「相対的」という意味で、ConstraintLayout はあるビューを基準にしてもう1つのビューを配置するレイアウトです。

今回は

  • ConstraintLayout は慣れるまで少し記述が難しいこと
  • クイズ画面はボタンとテキストしかないこと

から ConstraintLayout ではなく LinearLayout(リニアレイアウト)を使います。

LinearLayout を使うとボタンやテキストを簡単に横一列・縦一列に並べることができます。

クイズ番号・問題文・解答ボタンを縦一列に並べて、クイズ画面を作成していきましょう。

3. LinearLayout(リニアレイアウト)

まずは activity_main.xml のコードを書き換えます。

追加・変更するのは、2・9・10・21行目です。

2・21行目

LinearLayout に変更して、21行目も LinearLayout で閉じます。

8行目
android:orientation="vertical"

LinearLayout 内のビュー要素を vertical(垂直方向)に並べる設定です。orientation を書かない場合は horizontal(水平方向)にビュー要素が並びます。

9行目
android:gravity="center"

ボタンやテキストなどの要素をcenter(中央)に配置する設定です。

右側のプレビューをみると「Hello World!」が画面中央に表示されています。

他にもこのような設定ができます。

android:gravity=”center_horizontal”左右中央
android:gravity=”center_vertical”上下中央
android:gravity=”center”上下左右中央

4. クイズ番号

今ある TextView「Hello World!」を以下のように書き換えます(3〜8行目)。

4行目
android:id="@+id/countLabel"

この TextView に id(名前)をつけています。id を書くことで MainActivity.kt からこの TextView を呼び出せるようになります。

5・6行目
android:layout_width="wrap_content"
android:layout_height="wrap_content"

TextView の width(幅)height(高さ)を設定しています。

サイズの指定方法は3種類あります。

wrap_content文字数にあわせて幅・高さが調整されます。
match_parentparent(親)レイアウトである LinearLayout と同じ幅・高さになります。
好きな数値 + dp300dp のように直接サイズを指定します。
dp は Density-independent Pixels の略で、画面密度に合わせてサイズを調整してくれる単位です。
7行目
android:text="Q1"

TextView に表示するテキストです。

文字が黄色に変わっていると思いますが、あとで修正するのでそのままにしておきます。

8行目
android:textSize="22sp"

テキストの文字サイズを指定しています。

sp は Scalable Pixel(スケーラブルピクセル)の略で、ユーザが設定しているフォントサイズに合わせてスケールが調整される単位です。

文字サイズの単位は sp と覚えておいて下さい。

5. 問題文

クイズ番号の下にコードを追加します(3〜9行目)。

クイズ番号のコードとほとんど同じですが、id が questionLabel になっています。

1つのアクティビティ内で同じ id を使うことはできないので、ビュー要素ごとに異なる id 名を付ける必要があります。

9行目
android:layout_marginTop="60dp"

問題文の上側に 60dp のマージン(余白)を付けています。

6. 解答ボタン

問題文の下にコードを追加します(3〜33行目)。

style属性

style="@style/Widget.Material3.Button.OutlinedButton"

あらかじめ用意されているボタンのスタイルを指定しています。

他にも色付きのボタン(デフォルト)、テキストだけのボタン(TextButton)が用意されています。

7. Warning の解消

これでレイアウトは完成ですが、いくつか文字が黄色くなっている箇所があります。

これは Warning といって「このコードは今後使えなくなるかもしれません」という非推奨コードのお知らせや「このコードも書いておいた方がいいですよ」という提案のようなものです。

そのままにしておいてもアプリの動作に影響はありませんが、コードがマーカーだらけだとあまり良い感じはしないので修正しておきましょう。

23行目あたり

1つ目は android:text=”問題文” の部分です。(Q1 はこの後修正していきます。)

色が変わっている部分にカーソルを合わせてみると

Hardcoded string "問題文", should use "@string" resource

と表示されます。

これは「ハードコードされている文字列 “問題文” には @string リソースを使うべきです」という Warning です。

@string リソースは文字列を定義するために用意されている strings.xml ファイルのことです。

ハードコードとは strings.xml を使わずに直接文字列を書いていることを指しています。

メッセージの通り strings.xml に文字列を定義していきましょう。

Android Studio 画面左側のプロジェクト構造から app → res → values → strings.xml を開きます。

strings.xml を開いたら、4行目のコードを追加します。

name 属性にこの文字列の名前を指定して、<string></string> の間に定義する文字列を書きます。

文字列を定義したら activity_main.xml に戻って

android:text="問題文"

android:text="@string/question_label"

に変更します。

@string/名前と書くことで、strings.xml に定義した文字列を呼び出すことができます。

Warning が消えたでしょうか?

16行目あたり

次は16行目あたりにある android:text=”Q1″ です。

先ほどの「問題文」と同じ方法で Warning を消すことができますが、少しだけ書き方が変わります。

Q11 の部分は第何問目かを表すので、クイズを出題するたびに更新します。このようにあとで数値を入れる部分には %d を使用します。これをプレースホルダーと言います。

strings.xml に5行目を追加します。

今回は数値なので %d ですが、文字列を入れる場合は %s を使用します。

activity_main.xml での書き方は同じで

android:text="@string/count_label"

と書きます。

31行目あたり

次はボタンの android:text=”選択肢” です。

これも strings.xml から文字列を指定していないことが原因なので、同じ方法で消していきましょう。

strings.xml に6行目を追加します。

activity_main.xml にもどって text 属性を変更します。

android:text="@string/btn_answer"

* 他の3つのボタンも @string/btn_answer を指定して Warning を消して下さい。

3行目

3行目のコードがグレーになっています。この画面には必要のないコードなので削除してしまいましょう。

その他

あと1つ Warning が残っているので修正します。

コード画面の右上にある黄色い!マークをクリックすると、画面下部にメッセージが表示されます。

全てのボタンに「選択肢」と表示しているので、「ボタンのテキストが重複しています」と書いてあります。

ボタンのテキストはあとから変更するので、ここでは提案を無視する設定をしましょう。

メッセージを選択した状態で左にある黄色い豆電球をクリックして、Suppress this check if it is false positive. をクリックします。

緑色のチェックマークが付いたら、全ての Warning を解消できています。

8. アプリを実行する

ここで一度アプリをエミュレータで実行してみましょう。

実行するエミュレータを確認して ▶️ のアイコンを押します。

このようなアプリ画面になっていれば成功です!

次に行うこと

クイズ画面のレイアウトは完成です!
次回はクイズを出題するための準備を進めていきましょう。

ここまでのコード

Q
strings.xml
<resources>
    <string name="app_name">QuizApp</string>

    <string name="question_label">問題文</string>
    <string name="count_label">Q%d</string>
    <string name="btn_answer">選択肢</string>
</resources>
Q
activity_main.xml
<?xml version="1.0" encoding="utf-8"?>
<LinearLayout xmlns:android="http://schemas.android.com/apk/res/android"
    xmlns:tools="http://schemas.android.com/tools"
    android:id="@+id/main"
    android:layout_width="match_parent"
    android:layout_height="match_parent"
    tools:context=".MainActivity"
    android:orientation="vertical"
    android:gravity="center">

    <TextView
        android:id="@+id/countLabel"
        android:layout_width="wrap_content"
        android:layout_height="wrap_content"
        android:text="@string/count_label"
        android:textSize="22sp" />

    <TextView
        android:id="@+id/questionLabel"
        android:layout_width="wrap_content"
        android:layout_height="wrap_content"
        android:text="@string/question_label"
        android:textSize="24sp"
        android:layout_marginTop="60dp" />

    <Button
        android:id="@+id/answerBtn1"
        style="@style/Widget.Material3.Button.OutlinedButton"
        android:layout_width="300dp"
        android:layout_height="60dp"
        android:layout_marginTop="80dp"
        android:text="@string/btn_answer"
        tools:ignore="DuplicateSpeakableTextCheck" />

    <Button
        android:id="@+id/answerBtn2"
        android:layout_width="300dp"
        android:layout_height="60dp"
        android:text="@string/btn_answer"
        android:layout_marginTop="6dp"
        style="@style/Widget.Material3.Button.OutlinedButton" />

    <Button
        android:id="@+id/answerBtn3"
        android:layout_width="300dp"
        android:layout_height="60dp"
        android:text="@string/btn_answer"
        android:layout_marginTop="6dp"
        style="@style/Widget.Material3.Button.OutlinedButton" />

    <Button
        android:id="@+id/answerBtn4"
        android:layout_width="300dp"
        android:layout_height="60dp"
        android:text="@string/btn_answer"
        android:layout_marginTop="6dp"
        style="@style/Widget.Material3.Button.OutlinedButton" />

</LinearLayout>
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